「売上向上ために何をしたら良いのか」を示す本
会社を客観的に見るという手法
中小企業に従事する者にとって、「経営コンサルタント」というと何だか敷居が高い感じがするのはMoominNだけではあるまい。コンサルに縁の無いものにとっては、「そもそも何をしてくれるのか?」ということことがよくわからない。それが敷居の高い原因かと思う。この本の中でのコンサルの手法はかなり異色で特殊だと思う。だから本になっているんだろうけど。それだけに、とっても参考になる。
会社や商品企画について、新しい考え方や今までと違う視点を教えてくれます。
コンサルがどうこうというよりも、日頃の企業活動において、
- 何だかモヤモヤする、すっきりしない。
- 新しい企画がまとまらない。
- 商品の売り上げを伸ばしたい。
- クリエイティブな発想が欲しい。
なんて方には良い内容の本です。
著者は静岡県富士市で「f-Biz」という中小企業支援センターをされている方です。中小企業支援センターは経営不振の会社から相談を受けてアドバイスをする主に行政が運営する機関です。
著者によると、ほとんどの企業支援センターは相談にきた会社に対して、
という対応であったといいます。一見、問題ないし十分な対応のように思いますが、相談に来る企業というのは、相当に切羽詰まった状態が多く、根本的な解決ならない場合が多いのだそうです。
では、著者の運営する支援センターの手法は?
支援者の使命は「売り上げを増やす」こと
「そもそも相談に企業は、売上が低迷して倒産の危機にあるから相談に来るわけだから、売り上げが増えるような支援をする」という。
運営手法は
①相談者に対して、1名で対応するのでははなく、8名の様々な専門分野のスタッフがその相談者に最適なアドバイスを行う
②問題点の指摘ではなく、売上を伸ばすための新しい提案
③売上向上実現までの継続的なフォロー
とのこと。
過去の実績から発想の源泉を見る
本ではさまざまな具体例をあげているので、何をすべきかということがわかりやすい。
- 自社のオンリーワンを再発見する
- セールスポイントを明確にする
- 人に共感されるビジネス・商品を考える
- ターゲットを絞る
- 他社との連携・コラボを積極的に行う
- 業界の常識にとらわれない
- メディアを使った情報発信
- 衰退産業ほどコアなファンを
例えば、大量生産商品にとって「少量生産しかできない」というとデメリットだが、オリジナルの商品を少量生産したいというメーカーにとっては「少量生産が可能」というメリットになるといったぐあいだ。
上にあげた手法について、どのような企業がどのようにして売上を伸ばしたかということが具体的に書かれているので、これはどういうことだろう?って気になった方は読んでみて下さい。
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