木材は生き物です(パート1:工業製品ではないの)

某住宅メーカーのキャッチコピーに「木が呼吸する」みたいなものがありましたよね。事実、「木」というか「木材」は生きてます。

木は伐採された後も水分の放出を抑える活動をします。木の中の水分が減ったり増えたりすることで、収縮と膨張を繰り返すのだそうです。

例えば、日本の桧は伐採後200年間は緩やかに強度を増していき、その後の300年間は30%程度低下で治まるのだそうです。

つまり、伐採後の木材は、樹木として生きてきた時間と同じだけ強くなる性質があるということ。※但し、その過程には幾多の困難が待ち受けており、大半は腐朽、蟻害で朽ち果てる

 

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工業製品ではない

 

一般に商店の店頭に並ぶと「製品」として扱われますよね。

少なくても、消費者の立場からは「製品」=「完璧なもの」という構図があると思います。

それは、スーパーの野菜もそうですよね。見栄えが悪いものは「商品」ではないわけですから。で、木材の話。木材をノコギリで切る(製材)ことで「材木」になります。大体、このあたりで市場に出回ります。

材木の値段の多くは一本単価でなく、500本でいくらみたいな感じ。(正確には㎥単価で計算する)

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だから、500本の内、良いものも悪いものも同じ値段という場合がほとんどなんです。

選別して値段をつければいいですが、採算が合わない場合も多いし、そもそも「良いもの」と「悪いもの」は個人の感覚でもある。何より、本当に良いものは『良いもの』というグレードと立派な値段がついてくるわけです。

 

確かに、昔からの慣習であって、見直すべきところでもあるかもしれないが、少なくてもこの時期の変革は、社会的に不利益の方が大きいかなと思います。

ということで、たまたま買ったものが「曲がっていた」としても怒らないで許せる懐が欲しいなという話。木は生きてるんです。曲がるのは生きてた証拠?!

 

少しでも曲がりにくそう材木を見つけるコツは?

あくまでも参考までに。

①木目が長さ方向にまっすぐなもの

②節が大きくないもの(又は真ん中にドーンとないもの)

③木口(切り口)に芯がないもの

④木口(切り口)を見て、芯材と辺材が極端に分かれているもの。

 ※赤色と白色のツートーンになってるもの

⑤木口(切り口)を見て、よじれてないもの

⑥他に比べてやたらと重いもの(後から曲がってくる可能性がある)

 

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