一度は読むべし!!山本周五郎作品

一度は読むべし!!山本周五郎の小説

山本周五郎明治36年1903年生まれ昭和43年1967年に亡くなっている。その作品のほとんどは江戸時代を舞台とした時代劇小説です。

時代劇小説というとチャンバラなイメージですが、山本周五郎の作品は一貫して「人生とは」を語っている。なので、大学生や新社会人などが様々な悩みや壁に当たったときに読んでほしいなと思う。どの作品にも所々に人生における深く感動する言葉が出てくる。真摯に生きることの尊さを伝えてくれる。

 

 

樅ノ木は残った (上) (新潮文庫)

樅ノ木は残った (上) (新潮文庫)

 

 

 

何故に感動するのか?

多分、時代背景と登場人物の人間味が関係しているとMoominNは思う。時代背景からも貧しく慎ましい生活が描かれているから 贅沢を言ってちゃいけない という気持ちになる。登場人物の気持ちの描写が丁寧だから感情移入がしやすいし、考えが理解しやすい。

悩んだり、選択に迫られたり、落ち込んだ時は是非読んでみてほしい。多分、そういう状況の時の方が作品のすばらしが伝わりやすいと思うのであります。

 

せっかくなので、お気に入りの作品からことばを選んでみようと思う。

 

樅ノ木は残った(昭和29年1954年)

この物語は寛文事件、世に言われる伊達騒動の中心人物として極悪人の烙印を押されてきた原田甲斐を通説と違った視点で構成している。

原田甲斐は見方をも欺きながら、幕府の大藩取り取り潰し計画に一身で立ち向かう。孤独に耐えながら一人強大な敵と戦う主人公の姿から、何事にも果敢に戦い抜く勇気をもらえる。

 

  • この世は何もかも闘いだ。自分を信じ、自分を強くしろ、世評などに惑わされて人を信じるのは、それだけですでに敗北者だ、しっかりしろ
  • 平生おとなしい人間ほど、いざとなると思いきったことをするものだ。
  • いかなる真実も、人の口に伝われば必ず歪められてしまう。
  • 人間はもともと弱いものだし、ちからのあらわれは一様ではない。鉄石の強さも強さ、雪に折れない竹のたわみも強さだ。
  • 人は誰でも、他人に理解されないものを持っている。
  • あらゆる人間に好かれ、少しも悪評がないというのは、そいつが奸譎で狡猾だという証拠のようなものだ。
  • 芸術は真に入るほど、世俗からはみすてられる。