バナナについて調べてみた

木についていろいろ調べているうちに、バナナについて記載があった。そもそもバナナって何科の木だったけ?と思ってたら、「木」でなかった。。。。

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木みたいだけど。。。。

原産は熱帯アジア、マレーシアなどのようで、『バショウ科』に属する草本らしい。

草本というのは、

木部があまり発達せずに地上部が一年で枯れる植物のこと

だそうで、つまり『』なわけであります。

ということは、果物ではなく野菜ではないかと思ってたら、案の定、分類上は『野菜(果菜)』らしいです。(Wikipediaより)

 

スーパーで見るバナナの正体

バナナの種類もいろいろあり、その国によってバナナの種類と食べ方が変わってくるようで。この辺を説明しても全くイメージがわかないので、日本のスーパーにあるバナナについて調べてみた。

やはり、フルーツ用として栽培してるものみたいで、『サンジャクバナナ(タイワンバナナ)』と『リュウキュウバナナ』という2種を交配してできたものらしい。

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このバナナは『三倍体』という奇数のゲノム構造のために細胞分裂が正常に行われないため、自己繁殖できない『不稔性植物らしい。

  不稔性植物とは?

何らかの原因によって稔性が阻害され、次代の植物が育たない現象

なので、栽培時は繁殖させるために、地中の枝をクローニングして増やすとのこと。

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ゲーム理論③「ジレンマ」

ゲーム理論は、『2つの論理的に正しい性質がケンカする』という社会の本質(ジレンマ)のことを言っています。

2つの『合理性(論理的に正しい性質)』

①個人が自分の目的を可能な限り追及するという「個人の合理性」

②社会が望ましい状態を実現をしようとする「社会の合理性」

 なので、このジレンマをいかに調和させるかというのがゲーム理論のテーマです。そして、そのためにはどうやって対立を解消して、お互いに協力的になれるかを解明する必要があるのであります。

この答えとして、2005年度ノーベル経済学賞受賞のRobert J.Aumann氏は、

「協力には協力、裏切りには裏切り」という相手と『同調』することで、対立が回避できるとしています。

 

ゲーム理論入門 (日経文庫―経済学入門シリーズ)

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ゲーム理論で勝つ経営 競争と協調のコーペティション戦略 日経ビジネス人文庫

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競争をつくり出せるという優位性

甘味料の競争

1980年代、コカ・コーラ社とペプシ社が採用する低カロリー甘味料「アスパーテム」をめぐる競争。市場を独占していた米「モンサント社」に、日本・オランダ合弁「HSC社」が挑んだ。

 

まずは、ヨーロッパ市場にて価格競争が起こり、HSC社が勝利する。

その後、アメリカ市場に出るが、コカ・コーラ社、ペプシ社共にモンサント社と契約する。価格競争になることなく(つまり競争すら起こらない)HSC社は参入の機会を失ったのです。

なぜだろう?キーワードは☟

  • 米飲料メーカーの望み→低価格の甘味料
  • モンサント社の強み・・・価格、ブランドイメージ
  • HSC社の強み・・・競争を始めるタイミングを選べる

この場合、HSC社は競争に出る順序を間違えていた。この競争の勝者を決めるのは米飲料メーカーだった。その競争で勝てばブランドイメージも逆転できた。ところが、HSC社は欧州で価格競争を先に行ってしまったことで、価格競争で先制攻撃をするチャンスを失した。

『競争をつくり出せる』という優位性を忘れてはいけない。

価格をどんどん引き下げれば競争に勝てるだろう。でもそれは本当の勝利ではない。価格競争を起こせるカギを自分がもっているのであれば、そのタイミングこそが自分にとっての唯一の優位性なのであります。

 

価格競争に隠されたコスト

①時間。様々な要素から価格を決める作業は膨大な時間を使っている。

②価格だけで契約した顧客は、誠実さのかけらもない。その顧客は低い価格のためなら誰とでも契約を結ぶだろう。そういう顧客を他者から奪い取れたということの事実を再確認すべきだ。

③競争に勝った相手からの報復(再度の価格競争)は、利益減を意味する。

④既存の顧客からの値下げ要求もあるものと思え。

⑤一度下げるとその価格が「標準価格」になる。「例外」や「特別」は通用しない。

⑥競争相手もその価格を「標準価格」にするだろう。

価格の引き下げは恐ろしく高価なものとなる

 

次回に続く

 

ゲーム理論②「タクトを持つのは誰だ」

ゲーム理論は、20世紀を代表する数学者のJohn von Neumann氏と経済学者のOskar Morgenstern氏が1944年に発表した経済学の理論です。一般的に「ゲーム」は多人数がルールを守って、それぞれの目的を達成する競技です。勝ち負けは自分の行動だけでなく相手の行動も関係します。自分の行動が他者に影響を与えて、他者の行動が自分の行動に影響を与えている。このような特徴が社会や経済と共通するという理論です。

 

ゲーム理論入門 (日経文庫―経済学入門シリーズ)

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ゲーム理論で勝つ経営 競争と協調のコーペティション戦略 日経ビジネス人文庫

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ゲームの主導権をもつのは誰だ

ゲームの中で誰が力を持っているかを知ろう。そのために「付加価値」について考える。付加価値というのは、

自分が参加することにより、パイが大きくなった場合の「増加」部分のこと

なので、自分がゲームに参加する場合に、

×「自分が受け入れることのできる利益の最低水準」ではなく、

〇「自分をゲームに参入させるために喜んで支払うであろう額」を考えるのです。

 

例を見てみましょう。

無名の映画スターがあるヒット作をきっかけにスターとなった場合、次回の出演作には大きな付加価値付の出演料がついてくることになる。また、ウォルト・ディズニーキャラクターに付加価値をもたせることで、大きな収益としています。

こんなのもある。1990年のアメリカのプリンター市場において、ドット式のシェア№1のエプソンは利益率が高い「レーザー式」に参入した。すると、「レーザー式」シェア№1のHP社は自社の「レーザー式」の価格引下げを行う。そのため、価格競争が激化。さらにHP社は「インクジェット式」も値下げ。すると、顧客がドット式インクジェット式に流れ、エプソンドット式は大きく落ち込み、主要ビジネスを失うこととなった。

 

ゲーム理論において、価格に主眼を置くことは戦略的に間違いのもとです。例えば、ある営業マンが契約数を追求するあまり、利益を損なうほどに価格の引下げを行った。周囲は「自分の目標のために、不要な価格競争をつくりだした」と考え「身勝手な行動だ!」と彼を非難する。しかし、彼にはしっかりとした考えがあった。彼は粗利が低下しても工場をフル稼働させることが会社にとって重要だということを知っていたのだ。

誰かと議論しようとするとき、三分の一は自分が何を言うべきかを考え、三分の二は相手が何を言おうとしているかを考える。  

 アブラハム・リンカーン

次回に続く

 

 

ゲーム理論①「補完関係」

さまざまな販売手法や製品開発などが、ビジネスの多くで当たり前のことではなくなっている。ビジネスがシンプルなら、昔ながらの「経営戦略論」でもって対応できるであろうし、とっても有効だと思うが、多くの「経営戦略論」は例外があり過ぎて参考にしにくいと感じるのであります。

10年くらい前のビジネス書を読んでると、それが今や当たり前になっているか、古すぎて逆効果にしか思えないものがほとんど(※実際は有効かもしれませんが)。

「キーワードは変化への対応」かな?といろいろと本を探してみるとあったあった。一時代を築いた理論だが、今だからこそ大事っぽい理論。

それが☟

 

ゲーム理論入門 (日経文庫―経済学入門シリーズ)

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変化に備える

ゲーム理論では「経済はダイナミックに変化している」という前提なので、応用させてなんぼな理論。旧来のような需要と供給から考えるのとは違い、前提条件がないのが特徴。なので、ビジネスが多様化しているポスト産業社会にはもってこいだと思うのであります。

旧来の需要と供給という所から入ると、行きつく先はやはり「価格」になるんです。昔は「やっぱそうだよね」って納得できたわけですし、「そのためには」というが多くのビジネス書で語られてたわけです。で、現代に当てはめると、実はそれが格差をつくる原因になっているのでは?という論調になっているわけです。

 

『補完材』に注目する

『補完材』は常にお互いの利益になる関係にあります。自動車でいうと、カーナビや洗車道具、タイヤ、保険、ローンなどです。

タイヤメーカー「ミシュラン」はタイヤの消費を促進させるために、車で出かけたくなるガイドブックを作成しました。また、アメリカにおける自動車販売初期の頃、車を購入しやすいようにローンをつくることで、自動車メーカーと銀行が補完しあうということがありました。その後、自動車メーカーがローン事業に参入すると、ローン金利が低下し、車が購入しやすくなり、販売台数が増加した。しかも、フォードモーターにおいては、ローン金利の利益が自動車販売利益を上回るということが十数年続いた

『補完材』はただ利益を生むというだけなく、「補完材がない」ことで産業が成り立たないということも多い。例えば、イタリアの自動車メーカー、アルファロメオフィアットはアメリカでの販売を開始したときに、スペア部品やメカニックがいなかったためにトラブルとなり、アメリカ市場から撤退となった。また、ソニーのベータ方式ビデオは、ライバルのVHS方式と比べてもあらゆる点で優れていたが、レンタルビデオがなかったために競争に負けた。

 

別の例を見てみよう。

コンピューターが導入され始めた当時、ほとんどの人が「そのうちに紙がいらなくなる」と考えた。ペーパーレスの社会がすぐに来ると思ったんだ。でも、現実はご存知の通りで、紙の使用量が減るどころか、コンピューターを使いプリントアウトすることで、紙を使う仕事が増えるということになっちゃった。

従来、「市場はパイの取り合いだ」とされていたものが、補完材の考え方によって「パイを大きくする」という考え方に変わる。

全ての同業者が競争相手としてみるのは偏っている。

多くの同業者は競争相手と同時に補完的生産者なのである。

競争相手を脅威と見るのではなく、補完関係を模索するべきなのだ。

 

次回に続く

家相の基本の「き」

建物のかたちと玄関の位置が大事

家相では「門扉」と「玄関」の方位は運勢に関係する大切な部分だそうです。

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理想的な家相は、

  • 「長方形」・・・シンプルな長方形
  • 「張り」・・・建物1辺の長さの1/3までの長さの出っ張り

 

よくないのは、

  • 「凸凹の多い外形」・・・ジグザグ
  • 「欠け」・・・建物1辺の長さの1/3以上の出っ張りからなる凹んだ部分
  • 「鬼門・裏鬼門方向の張り」・・・北東と南西の出っ張りは凶相

   ※上記の条件は1階部分のみ

 

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ポイント1:玄関の位置

下記の位置は避けましょう。

  • 鬼門
  • 表鬼門
  • 家族の十二支方位

ポイント2:不浄物(火気・水廻り)の配置

健康面に関係することです。

火気とは、ガスレンジ・IHクッキングヒーター・ボイラー・薪ストーブ・暖炉・給湯器エコキュートは含まない)

水廻りとは、トイレ・浴槽・浄化槽・キッチンシンク

  • 鬼門
  • 表鬼門
  • 家族の十二支方位

ポイント3:階段と廊下の位置

下記の位置は避けましょう。

  • 家屋の中心
  • 火気付近

 

ポイント4:倉庫と物置、納戸の位置

下記の位置は避けましょう。

  • 鬼門
  • 表鬼門

 

上記であげた内容は、家相で一般的に言われている内容です。土地の道路に面している方角や、隣地との兼ね合いなど、この通りはどうしてもいかないことはあるかと思いますが、そこを上手にバランスをとって間取りを決めることができたなら、きっと素晴らしいお家が出来上がると思いますよ。

史実に近い三国志を読む

三国志という中国史に一部に、これほど注目が集まるの不思議な感じがします。実は、そうなったのはそれなりの理由があるのだと思うのであります。それは、三国志そのものではなく、三国志という物語が作り出した脚本とキャラクターのマジック。

一般に知られているのは『三国志演義』です。これはあくまでも娯楽小説なので、事実に脚色をしてドラマチックに仕立てたものです。今回は三国志人気の理由を探るべく、史実にちょこっと近いと言われている『秘本三国志』という新しい切り口の三国志本を読んでみた👇

 

秘本三国志〈1〉 (中公文庫)

秘本三国志〈1〉 (中公文庫)

 

 

まずは『正史三国志』の歴史的背景

 魏呉蜀の三国時代を統一した西晋の時代にまとめられた記録書。そのため勝者側の視点で編纂されているので、魏を中心とした内容になっています。それでも、三国時代の記録書ですから、呉、蜀についても2割程度の内容が記録されています。

記録書なので、誰が何をしたということが淡々と語られていくもので、内容も他歴史書と照らし合わせても、相違がないことから歴史的に正しい内容であるとされています。

魏志倭人伝はこの書の中の魏について書かれた章のもの

 

三国志演義』誕生の歴史的背景

西晋時代後の南北朝時代南朝宋が、民話や地方に残る記録書を物語としてまとめたもの。ただし、民話は蜀について述べられたもが多いため、蜀を中心とした構成となった。

その後、何と1200年以上に渡って改編され、今の三国志演義は、1700年前後のものといわれているそうです。そのため、内容の3割はドラマチックな演出としてのフィクションであると言われています。

 

『秘本三国志』は

正史に近く、魏を中心とした構成です。『秘本』としての要素は、当時の宗教にスポットをあてている点。主に太平道五斗米道という人心を統制する新興宗教です。三国志演義に慣れてしまうと、著者の勝手な創作のように感じてしまうが、西洋や日本でも争いの背景に宗教があったことを考えると、実はこれが事実ではないかとも思ってしまう。事実、漢を滅ぼすきっかけてとなった黄巾の乱太平道という宗教的なまとまりでしたから。

また、三国志の英雄『劉備』の本格的な登場が、物語が3割ほど進んだところからで、人物像も「目的のためなら何でもする知略者」として描かれている。これも歴史上の英雄とされる人物の多くが「志高く、しかしそのためなら手段は択ばず」というところからも史実に近いのではないかと思うが、描かれ方がちょっと酷い。本当にこんな悪童であったならば、人心を引き付け、多くの英雄から援助されることはなかったはずですし。

正史や演義とは違った視点で描かれたストーリーは新鮮!!

 

 

人物の能力をみて、我が振りを直す

三国志には多くの登場人物がいます。そして、歴史書なだけに、登場するからには何かをするわけですが、その行動からその人物の能力が見てとれます。部外者から見れば、無能だということは簡単ですが、こうした時代には一つの判断もなかなか難しかったんではないかと思うのであります。

しかし、こうした無能なリーダーの行動やそれを止めるべく進言する知恵者の考えは、現代社会でも参考になるのであります。だって、この時代の戦略基準は「相手がどう考えるか」だから。こうした考え方の姿勢は人間関係や経営戦略にも通じるものがあるのではないかと思うのであります。

また、三国志は立身出世物語でもあります。魏の曹操も呉の孫堅も蜀の劉備もスタートは日本でいうと県や市の職員レベル。そこから一国を築くまでの志の高さと行動力は、日本の戦国時代と同じく、男のロマンを感じるのであります。

夢も希望も感じられないクリスマス物語

   ニュースのネタがなくなってくると、昔からの慣習や行事について、あれこれと否定的なことを並び立てることが多くなるのは気のせいでしょうか?毎年のように行われている慣習や行事に、そもそも、どんな意味があって、なぜ始まったのかというようなことを知っていて参加しているのでしょうか?そもそもが大人の事情であって、実はその辺を突かれると痛いところがあるんではないかと勘ぐったりするのは、ひねくれた嫌な奴なのでしょうか?最近のハロウィーンやら恵方巻きやらを見ていると、そんなこと考えてしまうのであります。家を建てる時に家相や伝統工法には何の興味もないのに、非科学的な迷信ごとに興味がわくんですよね。。。

ということで、非科学&その存在理由がいまいちよくわからないものの代表格(サンタクロース)について、クリスマスという伝統を現代的でめんどくさい奴の視点からつくった物語がこれ👇

 

 

政治的に正しいクリスマス物語

政治的に正しいクリスマス物語

 

 

 

夢も希望もない感じのクリスマス物語

何というか、本書の物語には自体に夢や希望はない。感情の移入も一切ない。文学的なたのしみもない。ただし、気づきはある。ほんの少し。料理の調味料程度に。

物語1: 冬至の前夜のできごと

どんな宗教の人も、無宗教の人でも疎外されることのない冬至の前夜。地球をたたえるこのお祭りに、動物の毛皮をまとい、不健康に太った商業主義の権化サンタクロースがやってきた。

物語2:雪的生命体サム

子どもたちに喫煙をそそのかしかねないため、パイプを口につけていないのに、雪的生命体サムは、オゾン層破壊による地球温暖化で、溶解の危機に。

物語3:くるみ割り人形

七つの頭をもつ多重人格のネズミの王が率いる軍隊との紛争を平和的に解決した調停団のリーダー「くるみ割り人形」。

物語4:赤いパワーをえた鼻のトナカイ

蛍光能力のある鼻は、放射能汚染の影響では?と疑われるトナカイ、ルドルフはサンタクロースに奴隷化された労働者階級トナカイたちの解放に立ち上がる

物語5:クリスマスキャロル

増毛手術と色付きコンタクトレンズのため真実を見ることのできなくなったジェイコブの幽霊、薄がゆダイエット療法をするスクルージ、などディケンズの名作小説の中で貧しさの気品説にまどわされてつらい生活を送っていたあの高潔ぶった貧民たちを完全否定したクリスマスキャロル。

 

物事をいつもと違う角度から見る・考える

本書翻訳者はデーブ、スペクターさんです。著者もコメディ作家、パフォーマーなので、ユーモアは感じるが、テレビで見聞きするデーブスペクター論調と同じで、どうもつかみづらい。でも、我々が何の疑問も思わずにルーティンとしてこなしていることが、実は、何の意味もないということを気付かせる方法として、物事をあらゆる角度から見て、いつもと違う見方をするという姿勢が大事だと思うのであります。いわゆるクリティカルシンキング(否定的考察)ですね。自分が得た情報などを否定的にとらえることで自分の考えをまとめるというロジックは海外では割と一般的らしいのですが、日本人は性善説を信じるからかあまり一般的ではないし、めんどくさい奴だいわれかねない。

ファンタジーは大事だけれども、そろそろ、現実は現実としての問題を直視して、物事を見ていかないといけないと思うのであります。他国の文化に翻弄される前に自国の文化について考えることが先ではないかとも思う。それが「政治&選挙」ではないかと思うのであります。

 

 

書籍好きにはたまらない古書ミステリー

本が好きな方って、物語や文章だけでなく、紙質や表紙のデザインなどの書籍そのものにも愛のある方もいらしゃいますよね。こだわりの方は初版本を収集されるでしょうし、もっと古く歴史的価値あるものを収集されている方も多い。ただ、どっぷり浸かっていないと者にとっては、興味はあってもその世界観がわかりにくい。そんなわけで、アメリカの古書について、またその取引事情について、ちょっとしることができるミステリー小説がこれ👇

 

死の蔵書 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

死の蔵書 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 

物語はコロラド州デンバーで古書掘り出し屋が殺されることから始まる。その殺人事件の捜査を担当するのが主人公クリフ・ジョーンウェイ。被害者の蔵書に沢山の稀覯本があることに着目し、事件の真相を追う。

著者のジョンダニング自身が古書店をやっていたことからも、古書取引について詳しく書かれているし、1986年の時代設定で、古書の値段も表記される。

古書(稀覯本)になぜ高価な値段がつくのか、どこに魅力を感じるのか、その扱い方や装丁に関することまでまかれている。例え、その本を知らなくても、稀覯本が持つ特異性や魅力を充分にかんじることができる。書籍を扱う時にちょっと気持ちが入るようになるかも。

 

出版自体は1992年で2010年までに5部作を出している。ちょっとネタバレとなるが、主人公のクリフ・ジョーンウェイは、第1作目の死の蔵書をきっかけに警官から古書店主になり、その後も稀覯本が原因となるミステリーに巻き込まれていく。

 

 

災いの古書 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

災いの古書 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 

 

幻の特装本 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

幻の特装本 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 

失われし書庫 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

失われし書庫 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 

 

愛書家の死 (ハヤカワ・ミステリ文庫 タ 2-10)

愛書家の死 (ハヤカワ・ミステリ文庫 タ 2-10)

 

 

多分、著者の物語構成の癖なんだろうが、主人公は警官の割には成り行き任せな男である。推理が鋭いというわけでもなく、どちらかというと直感にしたがって突き進む。それが、物語全体の構成を作っているので、あっちへいったり、こっちへいったりという展開が繰り広げられる。それが殺人事件と稀覯本取引という特殊な世界の中で行われることで、爽快感がある。読み手も特殊な世界観なだけに推理がしにくい。それがこの本のステキなところだと思うのであります。

 

早川書房の海外ミステリーは電子書籍化されているものが少ない

ジョンダニング作品も電子書籍されていない。読みたいと思った時に手軽に読みたいので、電子書籍化されていないのはちょっと残念だが、この本こそ紙をめくって読む楽しみがあるように思う。

木質系ボードあれこれ

DIYにしろ、本格的に家を建てるにしろ、ベニヤ板のような木でできた板材はとっても便利。というかむしろ無くてはならない建材となりました。現代の住宅は柱と柱をベニヤ板で釘打ちして、台風や地震時に家の揺れを抑える『耐力壁』としているのがほとんど。

また、家の中をみても

  • 床材
  • 室内建具(ドア)
  • 収納(家具)

にいたるまで、ほとんどが「木製」ではなく、木質系ボードと同じ材質のものに木目柄のシートを貼ったものです。

では、『木質系ボード』にはどのようなものがあるのかみてみましょう。

 

LVL(Laminated Veneer Lumber)

ベニヤを繊維の方向をそろえて積層接着し、切り出したもの。安価で釘が効くため、最近ではアパートや格安住宅の内装下地などでも使われています。

 

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パーティクルボード

木を砕いて「おがくず状」にしたものを接着剤で板状に固めたもの。RC造の床材に使われています。床下に電線を張り巡らせているオフィスなどの床(フリーアクセスフロア)は、ほぼこのパーティクルボードです。

 

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OSB(Oriented Strand Board)

厚いカンナくずを重ね、接着剤で貼り固めたもの。つくり方にノウハウがあり、カンナくず状のもの(ストランド)の向きをコントロールしながら、重ねて貼り合わせる。ホームセンターで取り扱っている。

 

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積層板(フリー板)

棒状の木ブロックを接着材で貼り合わせたもの。様々な樹種がラインナップし、それぞれで値段や木目、色、強さ、などを用途に応じて使い分ける。

メルクシパイン

ゴム

タモ

赤松

赤タモ

米ツガ

ペルポック

など

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MDF(Medium Density Fiberboard)

中密度繊維板

木材チップを蒸着、解繊したものに接着剤を加えて、板状に熱圧成型したもの。均質で安価だが、水や湿気に非常に弱く、カビやすい。耐水強化したものを耐力壁用に使用している。また、主要建材メーカーの室内建具(ドア)などの基材に用いられている。

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インシュレーションボード

MDFの密度を低密度にしたもの。工事中の傷防止に

 

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ハードボード

MDFの密度を高密度にしたもの。住宅用フロアー基材や棚板、耐力壁面材に使用する。

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若きビジネスマンの奮闘&葛藤をユーモアで表現した本

20代のビジネスマンは、仕事とプライベートの両輪が常に奮闘と葛藤が入り混じる生活だと思います。こうした生活にストレスを感じてくると、不器用な人ほど、あれこれ悩みが生じて、万事うまくいかないくなってくる。他者に相談するのが理想的だが、あれこれ考えてしまう脳をストップさせるためにも、映画や本を読む時間を増やして、何か自分の考え方を変えるヒントを探したほうが、手っ取り早く、時間を有意義に使えると思うのであります。

そんな悩み多き若きビジネスマンや就職を控える学生さんに是非読んでいただきたいと思う本が☟

 

神様からひと言 (光文社文庫)

神様からひと言 (光文社文庫)

 

 

「ビジネスマン」の24時間を感じる

本書の主人公は、広告代理店を退社し、中途採用で中堅食品メーカーに転職した27歳。

ストーリーは転職先の企画会議の場面からはじまる。

主人公は今どきの若者風で、とっても短気なロック好き。そんな性格が災いして、私生活でも会社でもちょっとうまくいってない。

前職のノウハウを活かせる「販売促進課」配属で転職した食品メーカーでも、トラブルを起こして転属。転属先は「お客様相談室」でクレーム対応をすることとなるが、そこで起こる様々な出来事や人とのかかわることで、大切な何かに気づく。

仕事や人の描写が丁寧なので、感情移入がしやすいし、「仕事とは」ということが1日の流れとして追える。出社→仕事→葛藤→帰宅→私生活という感じでストーリーが進んでいるので、「若きビジネスマンとは」ということが感じ取りやすい。

 

ユーモアとリアルの境界線

物語の冒頭の企画会議の一場面

新商品『TF01LL』のネーミングを決めるという大事な会議。主人公は販売促進課として提案するためのプレゼンをするはずだったが、大人の事情や重役の派閥争いが繰り広げられ自分の仕事ができない。登場人物ユーモラスで、言ってることやってることが滅茶苦茶なので、若い読者は『ユーモア&笑い話』で「こんな会社あるわけない」と思うかもしれいないが、

否‼」そんなことはない。

現実もこんなものだ。会議が会議になっていない、話がブレる、声の大きい人の意見が通る、平均年齢が上がれば上がるほど古い考えや体質に固執する。会議に限らず、『組織』としてあるところでは、こうした不毛な事が起こるものだと知っておいてほしいと思うのであります。

 

クレーム対応における出来事あれこれ

「お客様相談室」に限らず、接客、販売などの仕事をしていれば、クレームへの対応は大事なこと。ただ、主人公の会社で問題なのは、対応する者も商品を企画開発した者も会社や商品に自信や誇りがないということ。現実はここまで酷くないけれども、仕事を仕事と割り切ってしまうと大なり小なりこうなりがち。例えば、給料の為だけで営業をしているような人は、売ることが目的になって『相手の事を考える』ということを忘れるというのはありがち。

クレーム対応を全て真に受けていると病気になります(相手の言っていることが真実は限らないから)。本書の素敵なところは、この辺の精神的逃げ口をユーモラスに紹介しているところ。

冷静になるために、頭の中でドナドナの歌をリフレインした

by 主人公

みたいな。『激痛を忘れるために禅の境地へ』に近いぞ。参考になる(笑)

 

全450ページとちょっとボリュームのある文庫ですが、このユーモア溢れる内容であっという間に読み終えます。若きビジネスマン、就職を控えた学生さんは是非読んでみてほしいと思うのであります。