実話をもとに物語化!若きビジネスマンが企業変革を起こす!

日経ビジネス人文庫というシリーズがある。文庫という手軽なサイズでさまざまなビジネス書が読める。

その中で、いわゆる経営解説書的なものでなく、ストーリーになっている本がある。それが👇

 

著者の 三枝匡さんは自らの豊富で貴重な経験を多数書籍化している。内容が実体験なのでリアルだから、一般的なビジネス解説書形式でも十分楽しく学べると思うのだが、その中であえてストーリー化している作品が3つある。本書はこの中の一つ。

物語は、日本有数の鉄鋼メーカーで主任をする36歳の若き主人公は、本社の合弁会社である医療機器メーカーに出向する。それは赤字事情再建というとてつもない任務だった。会社をと取り巻く様々な問題と人間関係。それでも主人公は企業を変革し、市場シェアに大逆転を起こすというもの。

 

この本は素敵なところは、ストーリー仕立てでわかりやすいというとこもあるが、モデルとなった事業が複雑な仕組みではなく、一般的な製造や小売り企業としても参考になるところだと思うのであります。

また、物語は区切りとなるところに「戦略ノート」というまとめ欄があり、筆者の補足解説となっている。図表もたくさんあるのでわかりやすい。

 

というのも本書はもともと経営者向けの戦略トレーニング。セミナーの教材として、ダイヤモンド社の支援の下で作られたものがベースになっているとのこと。

本題も競争ルールに穴を開ける的なものなので「ベンチャー事業をはじめよう」とか、「自分で会社を設立しよう」とした時の経営方針の参考になる。

 

事業に成功する人は、自分で新しい競争ルールを創り出していく人である。

 主人公は圧倒的に強い競合企業の壁を突き崩すために、新しい競争のルールを何とか見つけだそうと奔走する。

 

著者曰く

日本のビジネスマンの多くは、熱くなることを忘れている。論理性と熱き心の結合、それがいまの日本のビジネスマンにもっとも求められることではなないか。

 

時には経営コンサルタントの視点で、いかにしてクリエイティブな発想を生み出して実行するか。それにはどんな問題やリスクが伴うのかということをリアルに語ってくれます。