『16歳の教科書』という読本③
ドラゴン桜公式副読本 16歳の教科書~なぜ学び、なにを学ぶのか~
- 作者: 7人の特別講義プロジェクト,金田一秀穂,鍵本 聡,高濱 正伸,大西 泰斗,竹内 薫,藤原 和博,石井 裕之,モーニング編集部
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/06/21
- メディア: 新書
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6限目「社会」 講師:藤原 和博
社会の仕組みについて、比較的軽いテーマのものをワークショップで話し合ったり。ロールプレイしてみると様々な問題が出てきます。大切なことは「正解が一つではない課題」に取り組むということ。様々な意見を通して、自分や他者が物事についてどのように見ているかがわかります。
正解が一つしかない問題を前にして必要なのは「情報処理能力」です。しかし、正解が一つではない課題の場合には、その情報を「編集する力」が必要になります。
複雑化する現代社会では、ひとりの中から出てくる知識だけでは勝負できない。どれだけ多くの「できるやつ」を動員できるかが勝負になるのです。学生の時は答えはひとりで出さないといけない。しかし、社会に出るとひとりで正解を出すことが無理で、ここでみんな戸惑う。『あなたの実力の半分は他人の力で成り立っているだよ』ということをわかってもらいたい。
自力で解決しようとするな。
7限目「心理」 講師:石井 裕之
自分という他者との対話がうまくいかないから、ストレスに感じるのです。自分が立てたスケジュール通りに普通にこなせば良いはずなのにそれができない。それは自分との対話がうまくいっていないから。
まずは自分を信じ込ませる。そのためには、自分の周囲の環境を目標を達成した後のイメージに先回りしてつくってしまい、目標は達成したものだという思い込みをさせる。自分の潜在意識に対して、意志の力で思いこませようとしても、それは無理なことです。また、「もし目標達成したなら」と考えた時点でプレッシャーやストレスになります。潜在意識を「目標が達成できるんだ」というイメージにしてそれを『演じる』ことが必要です。
「苦しい状況から抜け出したい」というモチベーションでは、物事が上手くいく確率は低いです。大切なのは今の自分が一歩ずつ成長しているという事実を確認することです。目標に向かって進んでいるときは必ず成長していますから。
勉強を持続させるコツは、次の日に問題を残しておくことです。問題集を最後まで終わらせずに、最後の何問かを残しておきます。次の日にそこからスタートさせると、前の日の続きだから意外とすっと入ることができるのです。
受験というのは『自分という他者』と向き合う絶好のチャンスなのです。
その時の注意点として、自分の長所を見つけること。そしてその長所を伸ばすこと。すると欠点は勝手に解消されます。
「今までやってこなかったこと」を少しでもいいからやってみると効果が大きい。そしてその先に自分の成長があります。